秋は、月がきれいな季節ですね。
お月見といえば、十五夜。
中秋の名月とも呼ばれていますね。
ところで、お月見の日にちって、知ってますか?
答えられない人が多いのではないでしょうか。
実は、お月見の日にちは毎年変わるんです。
だから、覚えられなかったんですね。
ここでは、2020年の十五夜の日にちについてや、十五夜・お月見・中秋の名月の意味や由来についてご紹介していきます!
目次
2020年の十五夜はいつ?
2020年の十五夜は、10月1日木曜日です。
来年以降の十五夜はいつ?
十五夜は、毎年変動します。
9月だったり、10月だったり、かなり大きく変動するんですよ。
その理由は、十五夜は旧暦の8月15日だからです。
旧暦と新暦(現在使われている太陽暦:グレゴリオ暦)は、1年間の日数が違うため、1年で1カ月ほどのズレが起こります。
そのため、日にちが大きくかわるんですね。
表で見てみましょう。
旧暦8月15日は新暦にすると | |
2018年 | 9月24日(月) |
2019年 | 9月13日(金) |
2020年 | 10月1日(木) |
2021年 | 9月21日(火) |
2022年 | 9月10日(土) |
2023年 | 9月29日(金) |
2024年 | 9月17日(火) |
2025年 | 10月6日(月) |
満月は毎月やってくる
月の形は日々変わります。
まずは、新月。
新月とは、月が出ない日。
新月から日々少しずつ月が見え始め、約15日かけて満月と呼ばれる、まん丸の月になります。
この満月が見られる日を十五夜と呼びます。
そして、満月はまた徐々に欠けはじめ、約15日かけて新月を迎えます。
つまり、十五夜は年に12~13回やってきます。(旧暦換算のため)
その中でも、お月見をする「十五夜」というのは旧暦の8/15のことを指します。
なぜ、旧暦の8/15なのでしょうか?
早速、次の章でその理由に迫っていきましょう!
なぜ十五夜には月見をするの?
その理由には、歴史的背景、天文学的背景など、諸説あります。
まずは、歴史的背景から見ていきましょう。
お月見の由来①歴史的背景
中国から伝わった
月を眺めるという中国の風習は、貞鑑年間(859-877)の頃、日本の貴族社会に入ってきました。
月を観ながら、詩歌や管弦を楽しみながら酒をかわすという優雅な宴で、一般庶民には無縁のものでした。
月は直接見るというよりは、盃に映った月を楽しんでいたと言われています。
室町時代後期になると、宴を催すというよりは、お供えをして、月を眺めるという風習にかわっていきました。
農作物の豊作を祈願するお祭り
江戸時代になると、一般庶民にもお月見の習慣が広まりました。
欠けたところがなくまん丸の形の満月は、五穀豊穣の象徴とされていたことから、8/15の満月の日には、農作物の豊作を祈願した祭りがおこなわれ、お月見が行われるようになりました。
月は庶民にとっても特別なもの。
カレンダーや時計などもないこの時代、月の満ち欠けで日にちや時間を測っていました。
夏から秋にかけての農作業も一段落した十五夜の頃、稲の豊作を祈願し、月に感謝するお祭りとしての月見がおこなわれていました。
また、東南アジアではお月見が一般化する以前から、8/15にサトイモの収穫祭を行う地域が多くありました。
日本でも江戸時代の記録によると、8/15には、芋煮を食べ、夜遊びをする風習があったと伝えられています。
地方により、農作物の違いはあれど、感謝と祈願をする気持ちは同じだったんですね。
次に、天文学背景から見ていきましょう。
お月見の由来②天文学的背景
満月は、一年間に12回~13回あります。
そんなにあるのに、なぜお月見は旧暦の8/15なのでしょうか。
それは、月が一番キレイに見える理由が揃った季節だからです。
理由①空気が澄んでいる
季節により、空気の透明度はかなり違います。
空気がきれいな季節ランキングで見てみましょう!
1位 冬
2位 秋
3位 夏
4位 春
堂々の1位は冬。
冬は空気が乾燥しているため、澄んでいて、晴れの日には遠くまでくっきり見えます。
2位は秋。
冬ほどではないですが、空気が澄んできれいになってきます。
3位は夏。
空気中は湿気が多く、澄んでいません。
最下位は春。
花粉や黄砂などで空気が汚れている季節。
春の月を表現したおぼろ月夜という言葉があるほどです。
おぼろ月夜とは、霧やもやなどに月が包まれて、柔らかくほのかにかすんで見える春の夜の月のことです。
1位は冬ですが、お月見に一番ふさわしいのは秋ですよね。
なぜ冬ではないのか、それは②の月の高さに理由があります。
では早速、月の高さについて見ていきましょう!
理由②月の高さ
月の高さは、季節により違います。
太陽の高さが違うことを知っている方は多いと思いますが、月の高さが違うことはあまり気にしていない人も多いのではないでしょうか。
夏の月は低く、冬の月は高い位置にあります。
低いということは、街の明かりや高い建物が邪魔をして、月が良く見えません。
一方、冬の月は高すぎてお月見として月を眺めるには遠すぎるうえに、角度的に首も疲れてしまい、お月見には向いていませんね。
秋の月は、ちょうどよい高さでゆっくりと眺めるにはちょうど良いということになります。
理由③色の変化を楽しめる
月がある程度の高さに移動する秋は、色の変化を楽しむことができます。
低い位置では赤やオレンジがかった色、高い位置では白く輝く様子を見ることができます。
十五夜は満月ではない場合もある
十五夜というと、満月だと考えがちですが、実は必ずしも満月とは限りません。
新月(月が姿を現さない日)から満月になる日数は14日~16日とズレがあり、必ずしも15日の夜が満月になるとは限りません。
地球と月の公転軌道が理由でそのようなズレが起こります。
2019年がそれに当てはまる年でした。
2019年の満月は、9月14日13:33なので、十五夜の9月13日とは1日ずれがあります。
つまり、十五夜の9月13日と満月の14日の2日に渡って月のパワーが降り注ぐため、普段の十五夜よりもより強いエネルギーを得ることができるラッキーな年といえます。
お月見をするのは十五夜だけじゃない?
お花見は十五夜だけじゃないって知ってました?
十三夜(じゅうさんや)、十日夜(とうかんや)なるものも存在します。
十三夜
旧暦の9/13に当たる日になります。
十三夜は、十五夜の次に月がきれいな日と言われています。
十五夜は、中国から伝わった風習ですが、十三夜は日本固有の風習です。
十五夜は満月ですが、十三夜は満月ではありません。
8割くらいの丸の形をした月です。
満月じゃないのに、なぜ十三夜にお月見をするの?と疑問がわいてきますね。
十五夜の季節は、台風や秋の長雨の影響で、天気が崩れることが多く、お月見が出来ないことも多い時期です。
それに比べ、十三夜は「十三夜に曇りなし」という言葉がありほど、お月見にふさわしい天候になります。
天気が安定し、冬に近付くことで十五夜よりも空気も澄み、きれいな月を観ることができるようになるのです。
十五夜と十三夜、どちらか一方だけにお月見をすることを「片見月」「片月見」と呼び、縁起が悪いと言われています。
栗や豆の収穫を無事に終わらせることができた祝いとされ、お供えする風習があります。
今まで「十五夜しか知らなかった」という方も多いですよね。
実は、縁起が悪かったんです!
今年から、十五夜と十三夜、両日でお月見をすれは良い運気を取り入れることができますね。
▼十三夜についてもっと詳しく知りたい方は、こちらをどうぞ
十日夜
旧暦の10/10に当たる日になります。
十五夜、十三夜の次に月がきれいな日です。
十日夜は、稲の収穫が終わり、稲の神様を見送る日とされています。
ススキやお団子、ぼたもちなどをお供えし、お月見をします。
▼十日夜についてもっと詳しく知りたい方は、こちらをどうぞ
中秋の名月の意味と由来
十五夜は、別名「中秋の名月」と呼ばれます。
なぜそのように呼ばれるのでしょうか。
「中秋の名月」は、字の通り、
秋の真ん中に出るきれいな月という意味があります。
では早速、十五夜の8/15が、秋の真ん中の日なのか、確認してみましょう!
旧暦の12カ月を季節で分けてみます。
春・・・1月・2月・3月
夏・・・4月・5月・6月
秋・・・7月・8月・9月
冬・・・10月・11月・12月
8月は、秋の真ん中になりますね。
さらに、8月の真ん中に当たる日を数えてみると15日になります。
8/15は、秋のど真ん中、ということが分かりました!
なるほど、これで「中秋の名月」と呼ばれる意味がわかりましたね。
ちなみに、中秋の名月は必ず仏滅にあたります。
過去も未来もずっとです。
これは、旧暦の8/15という暦上、変わることはありません。
まとめ
秋のお月見に関してご紹介しましたが、いかがでしたか?
実は、私自身、お月見の日にはこれと言って何もしたことがなかったのですが、月がきれいに観える季節だということが分かったので、今年からお月見をしてみようかと思います。
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