秋のお月見といえば十五夜を思い浮かべる方が多いと思いますが、十五夜以外にもお月見をする日があるのをご存じでしょうか?
十三夜という日で、十五夜の約1ヶ月後にやってきます。
十三夜は、2020年は10月29日です。
十三夜は「じゅうさんや」と読みます。
十三夜は、あまり知られていない日ですが、月がきれいに観られる日なんですよ。
ここでは、十三夜の日にちや、十三夜の意味や由来、十三夜に関することをご紹介します。
十三夜はいつ?
2020年の十三夜は、10月29日木曜日です。
旧暦の9月13日です。
来年以降の十三夜の日はいつ?
十三夜の日にちは、旧暦で決まります。
旧暦と新暦(現在使われている太陽暦:グレゴリオ暦)は、1年間の日数が違うため、1年で1カ月ほどのズレが起こります。
十三夜は、旧暦の9月13日。
十五夜が旧暦の8月15日なので、十五夜の約1ヶ月後に十三夜がやってくるということになりますね。
新暦にすると、10月中旬から11月上旬くらいになります。
新暦にするといつになるのか、表でご紹介します。
旧暦8月15日は新暦にすると | |
2019年 | 10月11日 |
2020年 | 10月29日 |
2021年 | 10月18日 |
2022年 | 10月8日 |
2023年 | 10月27日 |
2024年 | 10月15日 |
2025年 | 11月2日 |
2026年 | 10月23日 |
2027年 | 10月12日 |
十三夜の意味
十三夜は、新月を1日目として数えた十三日目にお月見をすることから、十三夜と呼ばれています。
9月以外の13日も十三夜と呼ばれることもあったようですが、いつからか、一番月がきれいな9月13日を十三夜とすることが定着したようです。
十五夜の時期は台風や長雨など、天候が崩れることが多い時期。
十三夜の時期になると、天候も落ち着き、十五夜よりも空気が澄んで、きれいな月を観ることができるということから、十三夜にお月見をするようになりました。
十三夜は満月ではありません。
満月は新月から数えて15日目なので、13日目の十三夜は、月が少し欠けている状態。
ですが、満月に近いきれいな月を観ることができます。
十三夜の由来
十五夜は中国から伝わり、最初は貴族ののみの風習でしたが、江戸時代には一般庶民に広まったと言われています。
それに対して、十三夜は、日本固有の風習です。
十三夜の歴史
書物によると、延喜十九年(西暦 919年)醍醐天皇時代にお月見の宴が行われたと記されています。
そもそも秋の収穫の時期の9月13日に祭りとして行われたのが始まりで、それを宮廷の宴に持ち込んだのではないかと言われています。
秋の収穫祭としてのお月見が先か、宮廷でお月見を行われていたのが先か、事実はわからないようですが、いずれにしても、1000年を超える日本の風習として行われている行事だということがわかります。
十三夜の別名
十五夜は中秋の名月と呼ばれいますが、十三夜にも別の読み方があります。
十五夜の後に来るものなので、後の月(のちのつき)と呼ばれます。
また、豆名月(まめめいげつ)や栗名月(くりめいげつ)という別名もあります。
ちょうど収穫を迎えた大豆や枝豆、栗などをお供えすることから、そう呼ばれるようになりました。
十五夜と十三夜は2回来ることがある
現在の新暦では、閏年(うるうどし)は4年に1度、2/29日がある年のことを言うということは皆さんご存じだと思いますが、閏月(うるうづき)というものがあるのはご存知でしょうか?
旧暦では、3年に1度、閏月というものがあり、一年が13カ月になります。
単純に12月の次に1か月増やすと、季節にズレがでてしまうので、閏月が入るところはその時によって変わります。
閏月の呼び方は、6月の後に閏月が入った時は、閏6月と呼びます。
つまり、閏月が8月の後に挿入された場合、旧暦の8月15日が2回あることになるので、十五夜が2回あることになります。
二度目の十五夜は、後の十五夜と呼ばれていました。
閏月が9月の後に挿入された場合は、旧暦の9月13日が2回あることになるので、十三夜が2回あり、後の十三夜と呼ばれていました。
十五夜や十三夜が二度来ることは非常に珍しいことですが、最近では2014年11月5日に後の十五夜がありました。
なんと、171年ぶりだったそうです。
生きているときに体験できるのは、貴重なことだったんですね。
十三夜にお供えするもの
十五夜と同様に、お団子をお供えし、ススキを飾ります。
また大豆や栗など、秋の収穫物をお供えすることもあります。
ススキは、お米の稲穂に似ているということから、豊作を祈って飾るという意味があります。
片見月は縁起が悪い
十五夜と十三夜のどちらかだけをみることを、片見月または片月見といい、縁起が悪いと言われています。
あまり知られていないかもしれませんが、昔からある言い伝えです。
十五夜を観たら十三夜も忘れずにお月見をしましょう。
まとめ
十三夜についてまとめました。
実は、今回個の記事を書くまで、十三夜のことは知りませんでした。
これからは十五夜と十三夜の両方のお月見を楽しみたいと思います!
冬のお月見として、満月とはまたちょっと違う幻想的な月をゆっくりと眺めたいですね。
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